オーストラリア在住の17歳学生との会話-「不気味の谷現象(ぶきみのたにげんしょう)」(物理工学)、「がん細胞とT細胞と樹状細胞」(医学)、「夢でよく見るドラゴン」(スピリチュアル)

先日(2025年9月30日)、オーストラリアに住む古くからの友人が家族で一時帰国し、彼の17歳の息子(仮にG君とする)と話す機会があり、細胞や免疫、AI(人工知能)などの話題で盛り上がり、いくつかおもしろい話を聞いたので紹介したい。

「不気味の谷現象」(物理工学)
がん細胞とT細胞&樹状細胞(医学)
夢でよく見るドラゴン(スピリチュアル)
【番外】「Violet Crumble」オーストラリアのお菓子


「不気味の谷現象(ぶきみのたにげんしょう)/Uncanny Valley phenomenon」(物理工学)

G君が描いたイラスト。
AI(人工知能)を進化させるにあたり、はじめは(人として認識でき)好感度は上がっていくが、ある程度リアルに達すると一気に「気持ち悪い(人じゃない)」と感じる特異点に反転し、その後進化を続けると、再び(人として)より好感度が上昇していく軌道に戻るという。

その特異点(軌跡・グラフ)を「不気味の谷現象(又は 不気味の谷理論)」と呼ぶというのだ。
確かに、AI(人工知能)搭載のロボットが、人間に近づくこと自体は好感度が持てるが、ある一定のレベルを超えてリアルすぎた場合、気持ち悪くて拒絶反応がでてしまうのはわかる。そして、そのレベルを超越すると再び好感度が持てるのもわかる。そこがシンギュラリティ(人工知能が人間の知能を超える時点)なのかもしれない。

調べると、「不気味の谷現象」とは、1970年にロボット工学博士で東京工業大学(現 東京科学大学)名誉教授だった森政宏氏(故人)が提唱した現象で、ロボットの外観や動作が人間らしく作られるようになるにつれ、好感的、共感的になっていくが、ある時点で突然強い嫌悪感に変わり、人間の外観や動作と見分けがつかなくなると、再びより強い好感に転じ、人間と同じような親近感を覚えるようになると予想した理論。

G君が言うには、これはAIやロボットだけに当てはまるわけでなく、様々な物事にも当てはめて考えることができるというのだ。
例えば、人形やキャラクター。なぜか、完成度の高い人形やキャラクターでも、ヒットしないものは、この「不気味の谷」にはまっている可能があるという。
また、映画やゲームも。とてもリアルで良くできた作品でも、なぜかヒットしなかった作品は、もしかしたら同様にこの「不気味の谷」に当てはまってしまった可能性が高いという。

私の生まれる前の、今から50年以上前に、このような理論が日本人から提唱されていたことに驚くと同時し、オーストラリアに住みながら、この理論を17歳にして勉強しているG君に感銘を受けた。主に、YouTubeなどで知識を深めているという。私は、「不気味の谷現象」という言葉をこの時初めて知ったので、今後も深堀りしていきたいと思った次第だ。


がん細胞とT細胞&樹状細胞(医学)

次の話題は免疫と癌細胞。
私は、以前より自然界のありとあらゆるところに存在する「菌糸」の振る舞いは、体内に存在する「免疫」と似ていると感じていた。その話をしたところ、G君はT細胞(免疫)とがん細胞についておもしろい話を教えてくれた。

G君が言うには、がん細胞(イラストA)には窓があって、T細胞(イラストB)はその窓からがん細胞を攻撃する。そのT細胞とがん細胞を繋ぐ役割のあるさわさわした形状の細胞(イラストC)があるという。
私は、がん細胞を攻撃するキラーT細胞のことは知っていたが、このさわさわした形状の細胞のことは知らなかった。後で調べると、このさわさわした細胞(C)は「樹状細胞(じゅじょうさいぼう)」と言うらしい。
G君が言うには、この樹状細胞が、がん細胞(の窓)を見つけ出し、T細胞にその情報を伝え、T細胞にがん細胞を攻撃させる役割があるという。

キラーT細胞だって発見されたのは比較的最近(1986年 谷口克氏により発見)だし、こういった樹状細胞とのコンビネーションでがん細胞を攻撃しているなんて、とてもホットな情報だと感銘を受けた。きっと、どんな癌でも当たり前に治る日は、そう遠くないと改めて確信した。G君はまだ17歳、この先の将来に大いに期待したい。


夢でよく見るドラゴン(スピリチュアル)

この話は余談だが、G君と話をするにあたり、私のメモ帳を広げたのだが、そこに下のような私が先日描いたイラストがでてきた。

このイラストは、つい先日(2025年9月16日)に夢に出てきた、不思議な飛行物体のメモだ。(→夢で見た飛行体

G君が「この絵は何?」と興味ありげに聞いてくれたので、「ちょっと前に夢で見たんだよ。眼の部分がカメラとセンサーになっていて、頭の部分にAI(人工知能)が搭載されている。投げて飛ばすと、あとは勝手な意志で自由に飛び回るんだ。」と伝えたところ、「僕も同じようなもの、夢でよく見るんだ。」とイラストを描いてくれた。

空を飛ぶドラゴンのような、生き物いうかロボットなのだそうだ。
よく夢に出てくるらしいが、何なのかわからないとのこと。
なんとなく、私のイラストに似ているとのこと。

普通、ドラゴンなら手足があるが、夢に出てくるのは、手足がないそうだ。
自由に空を飛び回るそう。

私は、恐竜にも似ているなと思った。
恐竜は、小型の一部は、鳥類として現代に生き残ったとされているが、
私はほとんどの恐竜が空を飛んでいた、もしくは翼を持っていた可能性が大きいと思っている。その話は、また別の機会でお話したい。

夢は本当に不思議で、つい先日、小学校からの友人より20年ぶりに連絡をもらってお茶したところ、私と友人とでほぼ同じ夢を何度も見ていた話になった。
いつも夢に出てくる建物(特徴あるビル)、構造、自身の行動、すべてが一致したのだ。聞きながら、鳥肌が立ってしまった。
この話もまた、別の記事にしたいと考えている。

【番外】「Violet Crumble(バイオレットクランブル)」オーストラリアのお菓子

お土産にいただいた、オーストラリアのチョコレート菓子「Violet Crumble(バイオレットクランブル)」MINT(ミント)。

通常はバー(棒)状が一般的らしいのだが、今回はブロックタイプをと。蜂蜜(ハチミツ)と蜂の巣(ハニカムトフィー)を混ぜたものをチョコレートでコーティングしたもので、めちゃめちゃ甘いお菓子だから、少しづつ食べて慣らしたほうが良いとのこと。G君は、ちゃんと勉強したい時の勉強前に、頭を回転させるために食べると言う。

甘党かつチョコミント好きの私にはぴったりで、美味しくいただきました!
コーヒーのお供に最適でした。



Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
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脳(頭部)MRI(磁気共鳴画像)検査、MRA(磁気共鳴血管撮影法)検査を受けてきた。(脳ドック体験談)

ここ数日、風邪の症状がないのに、軽い頭痛が続いたため、念のため脳のMRI(およびMRA)検査(脳ドック)を受けてみました。
MRI(Magnetic Resonance Imaging/磁気共鳴画像)検査・MRA(磁気共鳴血管撮影法)検査とは、強力な磁場と非常に周波数の高い電磁波を用いて極めて詳細な画像を描き出す検査で、X線を使用しないため放射線(放射能)に被爆することない安全な検査方法です。
私は、若い頃から血圧もやや高め(いつも135くらい)で、今もやや高め(135~140くらい)のため、40代半ばということもあり初めて受けてみました。(健康保険適用か否かは、症状など医師と要相談)

脳のMRI、MRA検査画像(2022年9月7日)
MRI画像(左)と、MRA画像(右)/2022年9月7日

上は検査で撮影した私の脳内の写真の一部です。
写真左がMRI画像(脳の断面)で、右がMRA画像(脳内の血管)。
結果は、ともに「異常なし」でした。

MRIは、脳の断面を上から下まで撮影し、脳腫瘍、脳梗塞、脳の萎縮などの脳の病気がないか、などを診断します。
MRAは、脳の血管を様々な角度から映し出し、脳出血やくも膜下出血の原因になる、コブと呼ばれる脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)が血管にないか、また脳動脈瘤ができやすいといわれる脳動静脈奇形(AVM)がないか、血管の太さなどに異常がないか(脳梗塞になりやすいかどうか)を診断します。

MRI(磁気共鳴画像)検査装置
MRI(磁気共鳴画像)検査装置

検査装置は、強力な電磁場を発生させるもので、独特な大きな音がでるため、耳栓を渡されました。耳栓を付けて、頭を固定し、顔の前にも十字型の固定具を装着したうえで、筒状の狭いスペースに頭部をスライドさせ、検査を開始します。時間は10分程度でした。途中で怖くなったり、気分が悪くなったりした場合に、撮影技師に知らせるためのブザーを手に握りながら検査します。何かあったら、手元のブザーを押して鳴らせば、検査を一時中断してくれるとのこと。閉所恐怖症の人などは、少し抵抗があるかもしれません。
私も、初めてということもあり、開始寸前になんだか怖くなってしまい、顔の前の十字の固定具を、オープン型の簡易固定具に変更してもらいました。検査途中、大きな音がしびっくりすることもありましたが、早く終わらせたかったので、頭部を動かさぬよう注意しながら、ブザーは鳴らさずに我慢しました。目は開けたり閉じたりして気を散らしながら、終了までの時間の経過を待ちました。頭部を固定する(動かしてはいけない)ことって、結構きついなと思いました。

私の診断結果は、特に脳の病気は見当たらないため、頭痛の原因は脳の筋肉の緊張によるものではないかとのことで、痛み止めと筋肉をやわらげる漢方薬が2週間分処方されました。(頭痛は、後に快方に向かいました。)

加えて、念のため血液検査と、尿検査をしてもらいました。
血液検査では、脳梗塞などの脳疾患の原因になるといわれる、脂質異常(LDLコレステロール/悪玉コレステロール)の値や、血糖値、脳に影響(アンモニアが脳を攻撃する肝性脳症など)するといわれる肝臓や腎臓の機能を調べます。
尿検査では、腎臓の異常(タンパク、潜血など)、糖尿病などを調べます。

結果はともに「特に異常なし」でした。
血液検査では、少し所見(LDLコレステロール値が少し高めなど)がありましたが、今のところ特に問題ないとのことでした。
担当された医師には、健康な血液と血管(健康な脳)を保つには、食事(間食しないなど)、適度な運動、体重管理、睡眠、ストレスのない生活、禁煙が大事と言われました。
今後もそれらに気をつけて生活したいと思います。

ついでに、最近年のせいか、風呂上がり冷たい飲み物を飲んだ時や、アルコールを飲み過ぎた時、筋トレ中呼吸を止めた時などに、たまに動悸や鼓動のリズムが乱れを感じることがあったため、補聴器で心臓の音を聞いてもらいました。心拍のリズムや心音(雑音がするかどうか)に特に異常はないということでした。動悸は15分程度で収まれば大丈夫とのことでした。

【私のスペック】
性別:男
年齢:44歳
身長:178cm
体重:71kg(間近1年で5Kg減量に成功)
仕事:主にデスクワーク
運動:2日に1回程度で、30分ジョギング、15分筋トレ。ジョギングしない日は銭湯で熱い湯に入る。
備考:若い頃はタバコを1日1箱くらい10年間喫煙していましたが、15年前に禁煙し今は一切吸わない。アルコールはウィスキー(ハイボール)のみですが毎日飲んでいる。9年前に禁酒にチャレンジし、1年間断酒を続けましたが、また飲むようになってしまった。断酒中は体重も78kg→72kgに減りましたが、飲み始めて76kgまでリバウンド。ここ1年は、食事を三食のうち夕食のみサラダ中心に変更したところ、少しづつ減り始め5kg減りました。

【余談「MRIの原理は?」】
MRIの原理は、体内に豊富に存在する水素原子(水分/”H2O”の”H”)を強力な磁場の中に置くと、普段はスピン(回転)してる原子核が糸に引っ張られたように整列します。整列した原子核から水素固有の周波数を受信して体内の画像を得るという仕組みです。このそれぞれの原子固有の周波数を「ラーモア周波数」と呼ぶそうです。(原子が整列した際に起こる歳差運動によるそれぞれの原子の周波数のことで、発見したアイルランド出身の物理学で数学者でもあるジョゼフ・ラーモアにちなんで名づけられた。)標準的な1.5T(テスラ)のMRI磁場の中に、水素原子核を置いた場合、その周波数(ラーモア周波数)は約64MHzだそうです。
これら、ミクロの世界(光子や電子といった素粒子)の技術分野を、量子力学というのですが、これら素粒子の振る舞いはとても奇妙かつ不思議で、私も大変興味があります。量子(素粒子)の特性を活かした、次世代コンピューター(量子コンピューティング)なども現在世界各国で開発が進められています。(参考:量子コンピューターFUN


追記:2025年10月17日
10月16日、仕事中の午後3時ごろ、突然めまいがした。
椅子に座った瞬間、目の前のPCのモニターが、ぐらっと回った。「やばい!」と思って、デスクに置いてあったお茶を飲もうとしたが、うまく掴めなくて焦った。
立ち上がると、やはり視界が回る感覚があった。
壁を支えに部屋を移動し、横になった。めまいは生まれて初めての経験だったので、びっくりしたことで心臓はバクバク。
横になると落ち着き始め、水分をとりながら、しばらく安静にした。
その後、時間はかかったが、少しずつ元に戻った。
次の日、脳梗塞の前兆だと困るので、念のため脳神経外科を訪れ、MRIを撮ってもらった。

脳のMRI、MRA検査画像(2025年10月17日)
MRI画像(左)と、MRA画像(右)/2022年10月17日

結果は「異状なし」だった。
特に細くなっている血管もないので、脳梗塞の前兆は見られないとのこと。
めまいの原因は、脳ではないので、おそらく耳だろうとの診断だった。
このまま快方すれば全く問題ないが、繰り返すようならまた来院してくださいとのことだった。

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量子とは?

量子とは、「波」の性質と「粒子」の性質を持ち合わせた二重性状態の素粒子のこと。

量子(「波」の性質と「粒子」の性質を持ち合わせた二重性状態の素粒子)のイラスト
量子(素粒子)のイラスト

電子や光子といった素粒子(物質を構成する最小の単位)は、観測されるまでは「波」の性質をもち、観測された途端に「粒子」(物を形づくる要素としての細かいつぶ)の性質に変化します。この「波」の性質と「粒子」の性質を持ち合わせた(粒子と波動の二重性)状態を「量子」といいます。

現在、次世代のコンピューティングシステムとして世界各国で研究開発が進む「量子コンピューター」は、その量子の性質を利用して高速計算する仕組みになっています。
また、医療の現場では「MRI(エムアールアイ)」などにすでに利用されています。(体内の水素原子を磁場の力で共鳴させて画像化する技術。)


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大腸ポリープ(大腸内視鏡切除手術)体験談

医師(お医者さん)の写真

私は31歳になる年(2009年)、大腸ポリープを発見し、内視鏡切除手術を受けて治療しました。 大腸ポリープには種類があり、発症には食生活など日常の生活習慣の中に原因があることも はじめてわかりました。私の体験記を掲載しますので、ぜひ予防にお役立てください。

あらすじ(検査から切除までのあらすじ)
大腸内視鏡検査
大腸内視鏡切除手術(治療)
大腸ポリープとは?
原因と予防
まとめ


あらすじ(検査から切除までのあらすじ)

健康診断の便検査で、2年連続「便潜血」があり、大腸ポリープまたは大腸がんの疑いで大腸内視鏡検査を受けました。その際、小さな(2ミリ大の)大腸ポリープが見つかり、その場で切除手術をし摘出しました。2週間後、摘出したポリープの組織検査の結果が出ました。がん化している箇所はなく、線種と呼ばれるポリープだったことがわかり安心しました。 初期症状は殆どありませんでしたが、今から思い返すとひょっとしてあの痛みは・・・ということもあります。体験談をご紹介いたしますのでご参考ください。私のように小さなポリープであれば、入院不要の日帰り手術で治療可能な病気なので、すでに疑いのある方は必ず医師の診察をお受けください。

健康診断の便検査に、便潜血でひかかった

便検査キット(2回法)の写真

30歳の時、健康診断の便検査に便潜血でひかかった。今まで便検査でひかかったことなどなかったのに・・。そういえば、最近座っている時に、浣腸されたような突き上げる痛みがたまにあった。

再検査(2回法)では、潜血陽性×1、異常なし×1だった

再検査(2回法)で、2日分それぞれの便を提出した。結果は潜血反応×1、異常なし×1だった。 たまに痛みもあることを主治医に伝えたところ、痔かもしれないと、その場で肛門を専用のスコープで見てもらった。 すると、血腫のような内痔核が見つかった。たまに起こる痛みと潜血反応は痔によるものかもしれないということになり、様子見となった。

1年後の人間ドックでまたひっかかった
(2回法の検査で、今度は潜血陽性×2だった!)

再検査から1年が過ぎた31歳の時、人間ドックを受けた。肛門の痛みはまだたまにあった。2回法の便検査で今度は2つとも便潜血反応がでて、主治医から来院するよう電話があった。今度は、大腸内視鏡検査をしてみようとのことで、専門技師のいる胃腸医院を予約したうえで紹介状を書いてもらった。

大腸内視鏡検査

大腸検査の写真

準備

大腸内視鏡検査および切除手術は、技術が重要の熟練技ということで、主治医に腕の良い医者を紹介してもらった。紹介先の病院と予約日を打ち合わせし、検査日を決めた。検査日の数日前、検査を行う病院から宅急便が届いた。 中には、下剤が入っていた。検査日には胃と腸を空っぽにしなくてはならないためだ。

検査当日

下剤でお腹は空っぽにした状態で、病院へ向かう。「◯◯胃腸クリニック」という、胃腸科専門の小さな病院だ。ドキドキしながら中へ入ると、大腸内視鏡検査(切除手術)の患者しかいない、いわば大腸内視鏡専門と言っていいくらいの病院だった。「ここなら安心かな」と心の中で思った。
中に入ると、まず専門の衣服に着替え、自分の順番になるまで待つのだが、その間に軽めの麻酔の注射を打った。人生で初めての大腸内視鏡検査だったので、ものすごく緊張していて、麻酔注射を打つ際、医師に「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ、ホアホアってしてる間に終っちゃうから。」って言われて、すこしホッとしたのを覚えている。

大腸内視鏡切除手術

ポリープが見つかる

とうとう自分の番が来た。ベットに横になり、肛門から内視鏡スコープを入れていく。クネクネと盲腸あたりまで入れたところで止めて、今度は抜きながら大腸を見ていく。自分の大腸内をモニターで見れた。麻酔が効いているので、痛みは全くなかった。下剤で空っぽになった大腸は、きれいなピンク色をしていて、思いのほか綺麗だった。するするっと慣れた手つきで内視鏡を操りながら「何もないですね~、きれいな腸ですよ~。」なんて順調に進んでいたが、一箇所の部分でピタッと止まり、いろいろな角度から見だした。「ポリープがありますね」と写真を数枚撮った。「小さいので、切除してしまいましょう」と言うと、内視鏡から針金のような輪っかでてきて、あれよあれよと作業してあっという間に切除。その後、そのポリープ以外、異常はなく検査(手術)終了。麻酔が効いているせいか、医師の言うとおり、痛みもなくあっという間でした。

麻酔が切れるまで、ベットに横になる。1~2時間後、先生と問診。取ったポリープの写真を見せてもらった。2ミリ大のピンク色のポリープだった。後日、組織検査し、結果を主治医から教えてもらえるという。検査の結果は、ガンはなく、腺腫と呼ばる良性ポリープだったとのこと。ひとまず安心した。

治療後の経過

手術後は、すぐに普段の生活に戻れます。私の場合は、手術の翌日、妙にお腹が張り、盲腸あたりがキリキリ痛み出し、心配になりかかりつけの病院に行きました。すると、内視鏡検査の時に、腸をふくらませるために空気を入れるそうで、そのため、盲腸付近にある弁が痛むのではないか、そうであれば問題ないとのことで様子見になりました。その後、主治医の言うとおり、痛みは消えていきました。

そして、痔の痛みだったのかもしれませんが、椅子に座った時の肛門を突き上げるような痛みも、ポリープ摘出後は全くなくなりました。
手術後、5年経過しましたが、便検査で潜血陽性反応がでることは一度もありませんでした。ということは、2ミリのポリープから出血していたのでしょうか?痔からの出血だったのでしょうか?わかりませんが、良かったです。(^^)

医療保険で「手術」扱いになる

ポリープを切除した場合、日帰り手術となりますが、医療的には”手術”扱いになりますので、任意医療保険に加入している場合は、保険金を受け取ることができます。私は検査・手術代で自己負担分で4万円位かかりましたが、後日保険会社から手術見舞金として10万円受け取りました。

大腸ポリープとは?

大腸ポリープとは、いったいどんなものなのでしょうか?調べてみましたので、下記に挙げておきます。

腸内にできるイボのようなもの

皮膚上によくできるイボ、加齢とともにできやすくなります。ポリープとは、まさにイボのようなもの。胃にできる場合もありますし、腸内できる場合もあります。大腸の粘膜上にできたイボが「大腸ポリープ」となります。しかし、やっかいなことに放置していると癌化する恐れもあり、発見次第切除することが癌予防につながるそうです。

良性と悪性がある

ポリープには、良性と悪性があります。悪性とはつまり癌のことです。切除したポリープのうち、数パーセントの割合で、一部が癌化しているものが見つかるそうです。良性でも切除していおいたほうが良い理由は、癌化を防ぐためです。

治療方法は、昔は開腹手術だった

現在では、内視鏡など医療器具が発達し、ポリープの大きさにもよりますが、肛門から入れた内視鏡でほぼ治療(切除)可能になりました。しかし、昔はポリープを取り除くために開腹手術を行なっていました。

原因

それでは、大腸ポリープができる原因とは何なのでしょうか? 食事、運動不足、喫煙などの生活習慣、加齢などが考えられています。原因がわかれば、予防もしやすいですよね。詳しくは、下記「原因・予防」をご参照ください。

大腸ポリープの原因と予防

大腸ポリープの原因と考えられている危険因子は下記のとおりです。大腸がんの原因もほぼ同じ内容。

1、食生活の欧米化
肉中心の食事。野菜不足。

2、運動不足
運動しないと筋肉が衰え、基礎代謝が減退し体重が増えやすくなる。

3、体重増加(肥満)
急な体重増加には要注意。

4、便秘
便を長い時間、腸内に留まらせることは良くない。

5、喫煙
タバコは吸わないに越したことない。

6、飲酒
アルコールの多摂取はよくない。

7、老化
ポリープは老化現象のひとつだそうです。加齢には逆らえませんね。。

年を重ねると食事もお酒も美味しくなる。逆行して運動する機会は減る。加齢とともに基礎代謝も落ちるから、体重はますます増えやすくなる。それに加え、ポリープは老化現象のひとつ、となればやはり、年を重ねるとなりやすい病気であるのは明白なようです。私は当時31歳だったが(汗)。どんな病気の予防にも共通することかもしれないが、体の老化を防ぐこと、防げないかもしれないけど、食事や運動で体力づくり・代謝を良くし、若さを保つことが、予防につながることかもしれないですね。

予防

要は上記(原因)の逆です。大腸ポリープだけでなく、他の病気の予防に繋がることも多いので、ぜひ実践したいところ。

1、食生活の改善
お肉などの動物性タンパク質は適度におさえ、野菜中心の食事を心がける。

2、適度な運動
軽い運動でもいいので、1日30分は体を動かすようにする。

3、体重管理
身長に適した体重を維持する。

4、快便を心がける
野菜などの食物繊維を多く摂り、1日1回の排便を心がける。

5、禁煙
タバコは大腸がん以外にも他の多くの病気の危険因子だ。

6、お酒を飲み過ぎない
お酒は適量を守る。アルコールの多摂取は、タバコ同様ほかの多くの病気の危険因子でもある。

他にも、十分な睡眠など、規則正しい生活を送ることが大事とのこと。

まとめ

私は、20歳から30歳までタバコを1日1箱(20本)以上吸っていました。お酒もほぼ毎日飲んでいました。ただ、週1回は水泳のような全身運動(サーフィン)をしていました。
しかし、ちょうどタバコをやめた30歳になってから、まったく運動をしなくなり、体重が10キロ増えてしまいました。それも大腸ポリープの原因だったのかもしれません。
何かの本で読んだのですが、タバコをやめると食べ物が美味しくなり、体重が増えやすい。急激に食生活が変化し体重が増加する恐れがあるため、禁煙後5年間は病気に要注意だ、というものだった。
本当にそう思います。今では、たまにジョギングをし、タンパク源は肉ではなく魚をこころがけ、野菜やフルーツを多く摂取するようにしています。
それでも体重は減りませんが・・(苦笑)お酒を毎日飲んでしまっているからでしょうか?アルコールは、1日おきとかで休肝日をしっかり設けないと、体内で脂肪を分解できず、太りやすいのだそうだ。これから頑張りたいと思います!笑

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