第1回 量子ソフトウェアシンポジウム「量子技術と量子ソフトウェアの未来」に参加させていただきました。

2022年7月14日(木)東京大学小柴ホールにて開催された、東京大学理学系研究科量子ソフトウェア寄付講座、『第1回 量子ソフトウェアシンポジウム「量子技術と量子ソフトウェアの未来」』に参加させていただきました。

東京大学理学系研究科量子ソフトウェア寄付講座では、量子コンピュータと、情報圧縮に役立つテンソルネットワークや情報抽出を行うサンプリング手法などの組み合わせによる新しい量子機械学習手法や量子アプリケーションの開発、大規模シミュレーションによる量子コンピュータの背後に潜む物理の理解、最先端知見の獲得を通じ、社会実装における課題の解決、および、量子ネイティブな専門人材育成を目的とした活動を行っています。(ホームページより)

大久保 毅氏 (東京大学大学院理学系研究科)の司会のもと、会場80名、オンライライン参加200名で、以下の講義が行われました。

1、藤堂眞治氏 (東京大学大学院理学系研究科)
「量子コンピューティング × テンソルネットワーク」

2、竹内繁樹氏 (京都大学大学院工学研究科)
「光量子センシングの現状と展望」

3、湊 雄一郎氏 (blueqat株式会社)
「次世代AI半導体量子コンピュータへの挑戦」

4、上田正仁氏 (東京大学大学院理学系研究科)
「知の物理学研究センターの目指すところ」

5、パネルディスカッション
上記4名に加え、遠山美樹氏 (NEC 日本電気株式会社量子コンピューティング事業統括部)の5名による、ディスカッション。

第1回 量子ソフトウェアシンポジウム「量子技術と量子ソフトウェアの未来」パネルディスカッションの様子

写真はパネルディスカッションの様子。
左から、モデレータの藤堂眞治氏(東京大学)、上田正仁氏(東京大学)、竹内繁樹氏(京都大学)、遠山美樹氏(NEC)、湊 雄一郎氏(blueqat)。

第1回 量子ソフトウェアシンポジウム「量子技術と量子ソフトウェアの未来」遠山美樹氏(NEC)の説明の様子

遠山美樹氏(NEC)の説明の様子。
スクリーンを使い、量子コンピュータの応用現場の説明いただきました。
NECでは、量子コンピュータをすでに商業に活用している。複数の条件のもとでの計算は、現行のコンピュータと比べ、量子コンピュータの方が格段に早いため、将来的に時間的コストを大きく削減できる可能性があるとのこと。

各講義では、質疑応答の時間も用意されていて、それぞれの講師が参加者(オンライン含め)の疑問点をわかりやすく説明されていました。
私も生意気ながら最後に少し質問させていただきました。親切にお答えいただいたblueqat(ブルーキャット)の湊社長に感謝します。


Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
プロフィール

Email
info@nobart.com

Follow me

サイトインフォメーション

ページカテゴリー
ブログ(投稿記事)カテゴリー

第2回 量子コンピューティングEXPOを訪れました。

 2022年5月11日~13日まで東京ビッグサイトにて開催されている「第2回 量子コンピューティングEXPO」を訪れました。

「第2回 量子コンピューティングEXPO」「AI・人工知能EXPO」

「AI・人工知能EXPO」も同時開催されています。

「第2回 量子コンピューティングEXPO」blueqat株式会社のブース。

会場の様子。
様々な量子コンピューター関連の企業が出展されています。
写真手前は、量子コンピュータ向けのソフトウェア開発キットの提供を行っているblueqat株式会社のブース。

「ブロックチェーンEXPO」/第2回 量子コンピューティングEXPO

上の階で同時開催の「ブロックチェーンEXPO」。

OPEN SKY BLUE のブース/第2回 量子コンピューティングEXPO

今、話題のNFT関連の企業ブースに多くの人が集まっていました。

写真は、NFTプラットフォームを提供する、OPEN SKY BLUE のブース。
サービスの説明に、たくさんの方が耳を傾けていました。


Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
プロフィール

Email
info@nobart.com

Follow me

サイトインフォメーション

ページカテゴリー
ブログ(投稿記事)カテゴリー

光の波と、音の波の違い

光や電波は、音と同じように波の性質をもちますが、「光」と「音」では何が違うのでしょうか。

音波
電磁波


音波(おんぱ)の縦波のイラスト
音波(縦波)のイラスト

音の波(音波/おんぱ)

音は、疎密のくり返しで空気を振動させた波で、波形は上図のような「縦波」です。
この空気の振動を耳の鼓膜で受けて、音や声として聞こえます。
周波数の単位はヘルツ(Hz)で、周波数の違いによって音の低音~高音が決まり、人間の耳では聴くことのできない高い周波数をもつ音波を「超音波(ちょうおんぱ)」と言います。
音の伝わる早さは「音速(おんそく)」と言われ、空気中では秒速340.29メートル(時速1224.8キロ/マッハ1)です。ちなみに水中(0℃の場合)では秒速1500メートルと空気中と比べ早く伝わります。

電磁波(でんじは/でんじば)」の横波のイラスト
電磁波(横波)のイラスト

光の波(電磁波/でんじは)

光や電波の波は、電気と磁場が生み出す「電磁波(でんじは)」と呼ばれる波で、電場と磁場の振動が連鎖的に伝わっていく横波(上図)です。
周波数の単位はヘルツ(Hz)で、周波数によって、光の明るさに違いが生じたり、人の目に見えたり、見えなかったりします。
波の伝わる早さは、光の速度(光速)と同じで、秒速30万キロメートルです。
音と違って、空気や水などのような物質を振動させるわけはないので、媒質のない宇宙空間などでも伝わる波です。


Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
プロフィール

Email
info@nobart.com

Follow me

サイトインフォメーション

ページカテゴリー
ブログ(投稿記事)カテゴリー

量子力学(量子論)に貢献した主な人物・学者

相対性理論「E=MC2(エネルギー量は質量×光速の二乗)」
相対論「E=MC2」

トーマス・ヤング(1773年~1829年/イギリス)
二重スリットを使った光の干渉実験を行い、光の波動説を確定させた。

マックス・プランク(1858年~1947年/ドイツ)
光を放出する粒子(原子や分子)は、不連続のエネルギーしかとれないという「量子仮説」を提唱し「量子論の父」と言われる。「プランク定数」は彼の名前から取ったもの。1918年度ノーベル物理学賞受賞。

アルバート(アルベルト)・アインシュタイン(1879年~1955年/ドイツ)
思考実験によって、二つの電子のもつれ(量子もつれ)状態を「不気味な遠隔作用」と指摘、後に他の学者の実験によって立証される。1921年度ノーベル物理学賞受賞。

ニールス・ボーア(1885年~1962年/デンマーク)
量子論のコペンハーゲン解釈の中心人物で、アインシュタインと対立。1922年度ノーベル物理学賞受賞。

エルヴィン・シュレディンガー(1887年~1961年/オーストリア)
量子力学を波動で表現した「波動力学」を完成させ、1933年度ノーベル物理学賞受賞。量子力学の基礎方程式「シュレディンガー方程式」の生みの親。

ヴェルナー・ハイゼンベルク(1901年~1976年/ドイツ)
「不確定性関係」を明らかにし、「行列力学」を完成させる。シュレディンガーの「波動力学」とハイゼンベルクの「行列力学」を合わせたものが、現在の量子力学になる。1932年度ノーベル物理学賞受賞。

アルベルト・アインシュタインの壁画
アルベルト・アインシュタインの壁画

Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
プロフィール

Email
info@nobart.com

Follow me

サイトインフォメーション

ページカテゴリー
ブログ(投稿記事)カテゴリー

量子とは?

量子とは、「波」の性質と「粒子」の性質を持ち合わせた二重性状態の素粒子のこと。

量子(「波」の性質と「粒子」の性質を持ち合わせた二重性状態の素粒子)のイラスト
量子(素粒子)のイラスト

電子や光子といった素粒子(物質を構成する最小の単位)は、観測されるまでは「波」の性質をもち、観測された途端に「粒子」(物を形づくる要素としての細かいつぶ)の性質に変化します。この「波」の性質と「粒子」の性質を持ち合わせた(粒子と波動の二重性)状態を「量子」といいます。

現在、次世代のコンピューティングシステムとして世界各国で研究開発が進む「量子コンピューター」は、その量子の性質を利用して高速計算する仕組みになっています。
また、医療の現場では「MRI(エムアールアイ)」などにすでに利用されています。(体内の水素原子を磁場の力で共鳴させて画像化する技術。)


Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
プロフィール

Email
info@nobart.com

Follow me

サイトインフォメーション

ページカテゴリー
ブログ(投稿記事)カテゴリー