地球の奇跡、神秘と謎(Miracles and Mysteries of the Earth)

絵画「地球と月と天の川」(2020年 大嶋信之)
(2020年に私が描いた絵画「地球と月と天の川」)

私は「地球」という星は、本当に奇跡的な天体だと思っている。この広大な宇宙には地球のような生命体が存在できうる星は、たくさん存在していると思われるが、しかしそれは非常に稀な確率でしかない。しかもその中でも人間が住めるような星は、おそらく天文学的確率だと予想できる。その奇跡的な星「地球」を、私なりの見解で考察したい。


まとめ

(文・イラスト/大嶋 信之)


ハビタブルゾーン

地球は、”ハビタブルゾーン”といわれる、(太陽のような)恒星から惑星までの距離が、生命体にとってちょうど良い距離(領域)に存在している。恒星から近すぎても暑く、遠すぎても寒くて生命体は存在できない。この太陽系では、ハビタブルゾーンに位置しているのは、まさに”地球”だけなのだ。お隣の金星では近すぎ、火星では少し遠すぎるのである。

大気と水の存在

ハビタブルゾーンに属しているがゆえ、存在しているのが”大気”と””だ。
恒星からちょうどよい距離に位置することで、液体の水が存在でき、適度に蒸発して水蒸気を停滞させ大気を形成できる。
この液体で水が存在できるというのは、生命体にとって最も重要な要素だ。
そして、大気のバランスも重要で、適切な大気圧と温室効果ガスが存在しなければ、水は凍り付くか蒸発してしまう。
なので、ハビタブルゾーンに位置するからといって、必ずしも生命が存在するわけではなく、大気の有無や安定性が非常に重要な要素なのである。
この地球が、生命体にとっていかにバランスの取れた位置に存在しているかがわかるだろう。きっと、そのような(天文学的)確率は、奇跡的数値だと予想できる。

地磁気(地球磁場)

地磁気は、地球がもつ固有の磁場で、地球内部の液体金属によって発生していると考えられている。わかりやすく例えると、北極をS極、南極をN極とした、地球をひとつの棒磁石のようなものだと想像していただく理解しやすい。南極部の地中(N極)から出た磁力線は、北極部の地中(S極)へと流れている。なので、地球上のどこにいても方位磁石の針が北を向く。
しかし、この磁場の存在が、生命体にとって非常に重要な役割を果たしている。
実に、この磁場が、地球に降り注ぐ宇宙放射線(宇宙線や太陽風)を跳ね返しているのだ。宇宙放射線は生命体にとって非常に有害なため、磁場が存在しなければ、生命体も存在できないことになる。
要するに、地磁気(地球磁場)は、地球上の生命と環境を守る「バリア(磁気圏)」の役割を果たしているのである。

太陽系で、このような磁場を持っている惑星は、木星、土星、天王星、海王星といったガス惑星のみだ。水星はも磁場があるがごく微弱、金星にはほぼない、火星にもないがかつては存在したと言われている。
このように、地球は、磁場の観点からも稀な存在だとわかる。

ヴァンアレン帯

ヴァンアレン帯は、赤道上空に形成したドーナツ状の強い放射線領域で、地球磁場が宇宙から飛来する高エネルギーの荷電粒子(陽子や電子)を捕捉し、有害な宇宙放射線から地球を保護するバリアの役割を果たす放射線帯のことだ。
28〜27億年前に地球磁場が強化されたことで、地球環境を保護するこのバンアレン帯が生み出されたと考えられている。

以上のように、地磁気やヴァンアレン帯のバリア(シールド)の存在によって、地球上の生命体が様々な有害な宇宙放射線から守られているという、まさに奇跡が生じているのだ。

電離層

電離層(でんりそう)は、地球上空60~1000kmに広がる、太陽の光(紫外線やX線)で大気が電離(プラズマ化)した層で、地磁気と同様に宇宙からの有害な放射線から守るシールドとなっています。
この電離層は、電波を反射する性質があるため、私たちの生活、特に通信において非常に重要な役割を果たしているのだ。
電離層は、地表から発射された短波(HF)やラジオ波を反射する「鏡」のような役割をするため、その性質を利用して長距離通信が可能になったり、遠くのAMラジオ放送を受信することができるのである。

月の存在

地球唯一の惑星である「月」の存在もまた、地球上の生命に大きく影響している。
先日の記事「月の神秘」でも述べたが、月は隕石から地球を守っているだけでなく、潮の満ち引きなどの周期も、生命サイクルに大きく影響している。
言わば、”月”という惑星も、地球上の生命誕生と進化、営みに欠かせない存在と言うことができる。

地球時間

地球上に流れる”時間”というのも、私たち人間だけでなく、すべての生命体にとって重要なエッセンスだ。
先日の記事「時間の不思議」でも述べたが、時間というのは、移動速度や重力の強さによって異なる。(→相対性理論)この地球上で流れている時間のスピードというのは、私たち生命体にとってちょうどよい速さなのかもしれない。

では、地球の移動速度とはどれくらいなのか。
まずは自転速度。地球は24時間をかけて1回転している。赤道上は24時間で約4万kmだから、時速1,666キロ!約マッハ1.4!音速の時速1,225km(マッハ1)を超えるスピードだ。
それに加え、公転スピード。
太陽の周り約9億4000万kmを1年(365日)で一周するのだから、1日で約257万km、24時間で割ると、なんと時速10万7千km!マッハ88!
また、なおそれに加え、
太陽は巨大な天の川銀河の端の方に位置し、銀河中心の周りを回っている。
その速度は、時速85万km以上と言われている。
そう考えると、私たち地球は、ものすごいスピードで宇宙空間を移動していることになるのだ。

重力の強さは、どうか。
地球の重力を1とすると、月の重力は0.17(1/6)、水星は0.38、金星は0.9、火星は0.4、木星は2.5、土星は0.9~1.0、太陽は28となる。

以上のように、地球の移動速度、重力の強さ、時間は、私たち生命体にとってちょうど良い、まさにここにも奇跡が起きているのだ。

ただこれらは、あくまで地表での話だ。
上空や地下に行けば、重力や移動スピードも若干だが異なってくる。
上空に行けば、重力も弱くなり、移動スピードも速くなり、大気は薄くなり、気圧も下がり、気温も低くなる。
まさに、地表というのも、生命体にとって奇跡の生息域ということができる。

地表

では、私たち人間が生活する地表とはどのくらいのか。
地下は、ロシアの掘削で地下12kmが最高だ。
高度は、宇宙ステーションで上空400km。
なので、この412kmの幅を生活圏とすると、地球の半径6000kmからすると、たった7%。
地球の半径を1m(100cm)だとすると、たった7cmということになる。
私たちが住んでいる地殻の厚さなんてもっと薄く、厚みは30~60kmと言われているので、地球の半径の1~2%にすぎない。
地球の半径を1m(100cm)だとすると、たった1~2cmということになる。
地殻の下はマントル(流体)と言われている。
これは、地球を卵に例えると、私たちは薄い殻の上で生活しているようなものだ。
そんな狭い領域で、太陽光から(有害なものを除去した)エネルギーを得て、海水は蒸発し雲を形成し、雨を降らし、雷が落ち、動植物が営み、バランスの取れた生態系が循環していると思うと、不思議でたまらなくのは私だけでしょうか。

地球は生きている?!

私は、地球は生きているのだと思う。
その証拠に、地球内部は流体かつ発熱しており高温で、地上では地殻が溶けてマグマになり噴火もするし、地中では磁場を発し、これらはなにか生命の営みのようにも見えるのである。
そのエネルギー源は太陽だ。なので当然、太陽も生きている。太陽と地球は共存している。
太陽が細胞の核だとしたら、地球はその細胞内の何かの役割を担った何かなのかもしれない。

まとめ

以上の考察から、私は”地球”というのは、私たち生命体にとって最も好都合な星であり、唯一無二の存在だと確信している。この広大な宇宙には、もちろん地球と同じような惑星は存在している。そこには、きっと生命体が存在し、当然人間以上の文明を持った生命体もいるだろう。しかし、地球と全く同じ条件の星というのは、天文学的確率の非常に稀な存在だと言える。地球は、上記のようにたくさんの偶然が重なって存在している星だからだ。これは、地球上の生命体にとっての話だ。先日の記事「自然を大切にするということ」にも述べたが、私たち人類の発展というのは、このかけがえのない地球環境を大切にし、必ず”自然との共存共栄の道”を模索していかなくてはならないと、私は強く思うのである。


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Nobuyuki Oshima(大嶋 信之)
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